私は話すのが得意な方だと思います。ビジネスでは、いつも面白いように話を進めて、一人いい気になって、上から目線で、論破していたような気がします。負けたくない!私が正解!みたいな感じで妙に自信があって。気が付けば「9割話をして、1割聞く」ことしかしてこなかった。何で皆ただうなずくだけなんだろうと、相手を見下していたような気がします。
間違っていました。見下されていたのは私の方でした。
この本を読んで、日頃思っていた「人望がないなぁ。誰からも頼られないなぁ」の理由がはっきりしました。
理由は
・みんな人の話より、自分の話を聞いてもらいたいと思っている。自分の話にしか関心がない。
・だから、話したことは2割も伝わっていない。人の話は基本聞いていない。
・まして、論破されたら、「もういい、こいつに何言っても否定されるだけ。もう話したくない」と思わせている
ということだったのです。あぁぁ、当てはまるーぅ。
この本曰く「聞き上手は話させ上手」。つまり相手に話をさせた方が得が多いのです。
聞き上手はいいことしかありません。
・「話したい!」と誰もが思う欲求を満たしてあげることができる
・共感してくれる聞き手に、好意を抱く
・いい情報、インプットをもらえる
・自分は相槌を上手に打てばいいから、話を用意する必要もない
・人望が集まってくる
ただし、相槌はテクニックではなく、本気で相手に関心をもつこと、レスペクトの気持ちをもって聞くことが大事だ、と言っています。
まして、自分の限られた時間の中でなら、大事な人の話を聞くことに時間を割いた方がいいのではないか、との助言も。まずは、自分が大事だと思う人の話を聞く=幸せな気持ちにさせる、ことが大事だよね、と言っているように思いました。
そういえば、私の周りで人望がある人は、会話を回すのが上手で、自分のことは一切話していないのです。さりげなく皆に声をかけ、うんうん、と話を聞き、皆をほめる。
本の中では「野球で言うキャッチャー、捕手」が聞き上手に例えられている。ピッチャーの投球をわざと大きな音で受け止めることで、投手の気持ち上げて、チームの士気を上げていく。まさに聞き上手な人はキャッチャーなのだ。
コロナ禍で、益々「聞く力」がある人が求められる時代になってきている。SNSの普及も結局は「自分の話を聞いてもらいたい。共感してもらいたい。承認欲求を満たしてもらいたい」ということですよね。
私もいつも論破してしまい、だんだん無口になってきている仕事仲間がいるのですが、来週の忘年会では徹底的に聞き手に回ってみようと思います。結果はブログでご報告しまーす。
人望が無いな、アドバイスを求められないな、頼りにされないな、いつも自分が話してばかりだなぁ、と思う方、損をしていますよ!この本お勧めです。