ぼたむす日記

アラフィフおひとり様の仕事、介護、読書のこと

Giveの難しさ

実家では、大工さんや植木屋さん等が来ると、母は必ずお昼の味噌汁、お茶、3時のお菓子を用意していた。

家を建ててもらった際には、大工さんの数が日ごとに多くなっていった。最初2人だったのが、最後には6人ぐらいに。「あそこの家はお茶が豪華だ」と言うことで、お昼とおやつの時間に、どこからか大工さんが集まってきたのを覚えている。

 

母は「祖父母がやっていたように、同じことをしているだけ」と当たり前のように言っていた。幼い頃の私は「人がいいなぁ」「別にそこまでしなくていいのでは?」と思っていたりしたものです。

 

実家の家は築40年になるけれども、修理が入ったのは数えるほどしかない。修理に入った大工さん曰く、「建付けがしっかりしていますよ。いい素材を使って、いい仕事のおかげですね」と必ず言われる。

 

母は無意識のうちに「辺法の法則」をしていたのだ。

【試食や試着で断れない心理】辺報性の原理 - ぼたむす日記

お茶やお菓子を出して、もてなすことで、大工さんたちの士気を高め、よりいいものを手に入れていた。それも、無意識のうちに、GIVEができているのだ。

 

私はどうだろうか。友人関係や家族関係では、無意識のうちにGIVEができているような気がする。でも仕事上では、TAKEを期待して、GIVEをしていることが多いような気がする。そういう時は決まって、見透かされて、うまくいかない。ただの「GIVE損」になっている。損と思う時点で、ダメですよね。

 

「損得」を考えずに、無意識にGIVEができるくらいの数をこなさないと、小手先だけの「辺法の法則」でない、真のギブアンドテイクにはならないのかもしれません。GIVEは難しい!と思う今日この頃です。