ぼたむす日記

アラフィフおひとり様の仕事、介護、読書のこと

【ご機嫌介護No.10】兄妹の役割

今日は母の病院の日です。遠距離介護をしていると、土曜日にしか一緒に行けないので、病院とお薬待ちで1日がかりになります。今日はお母さん、駅まで時間通りに待ち合わせできるかしら、と毎回ドキドキしています。お昼に外食するのを楽しみに行ってきます。

 

私には1つ上の兄がいます。母の様子がおかしくなってきた時から、病院や地域包括支援センターなど私が母を連れて行き、連絡先にもなっています。

 

最初の頃は「なんで私ばっかり」「少しはお兄ちゃんがやってよ!」とイライラすることも多々ありました。

 

そんな時に、知り合いの方に母の介護が始まり、兄は何もしてくれない!と愚痴ったところ、

 

「お兄さんはぼたむすさんのやりたいようにやらせてるでしょ?あれやれ、これやれ、って、言わないでしょ?でも、お金は出してくれるんでしょ?うちと同じ。私には妹がいるんだけど、ぼたむすさんのように両親の介護をしてくれてる。私は有難いと思って、妹に従ってるよ。そうしないと無駄に揉めたり、喧嘩したりするだけだから。口は出さずにお金は出す、って今のぼたむすさんのお兄さんと同じ。でも必要ならいつでも協力する。お兄さんもきっとぼたむすさんのやりたいようにしてくれているんだよ。」と。

 

あ、なるほど!と目から鱗でした。そっか、自分だけ!と思っていたけど、兄は私のやることや決断は絶対に否定せず、「これやって、あれやって」と言えば、愚痴らずにやってくれるし、お金の心配もしてくれる。だから今母の介護が「ご機嫌」でできている理由かもしれない。

 

兄弟、姉妹、がいても、自主的に誰かが手を上げ介護が始まるのだ。別の知り合いは「姉と妹が居て、姉がそれぞれに役割を決めてくれているから、それに従ってる。だから兄弟仲が相変わらずいいよ」と。

 

家族で介護をする上で一番問題になるのは「誰がやるか」「お金はどうするか」の2点ですよね。正直それぞれの家庭で事情は違うので、何とも言えませんが、周りの方がどのようにしているのか、聞いてみるのが一番だと思います。千差万別、正しい答え等ありませんが、意外に多くの方が「介護」に直面しているんだなぁと実感できるかと思います。その中で自分が取り入れやすい考え方、行動を見つけていくことで、ストレスを少しでも軽減できると思います。

 

介護ってあまり人に話したがらないので、自分から「介護始まっちゃいました」みたいに周りに話しかけてみると、意外にいいアドバイスもらえたりします。でも誰彼構わず、ではなく、実際に「介護」をしている、していそうな人にだけですけど。

 

また、別の知り合いに同じようなことを相談されたこともあります。「弟が同居で母の面倒を見ているけど、弟のことを考えると母を老人ホームに入れた方がいい、って言ったら、弟が、兄さんは何も知らない、母のことを知っているのは僕だし、母は行きたがらないよ!」と喧嘩になってしまったそう。

 

そうです、その方は弟さんが司令塔なのに、命令をしてしまったのです。弟さんはもちろんお兄さんと同じ考えでも、反発しますよね、自分が否定された、と思って。なので、「口は出さずに、弟の好きなようにすればいいよ、でも協力もするし、お金も出すから」と言ってみてと言いました。

 

その方早速実践されたようで、「1カ月後ぐらいに、弟の方からお母さんを老人ホームに入れたい。弟ももう限界だみたいだ、って言ってくれた。」と。弟さんともよく話をするようになったそうです。

 

介護が始まると、非合理な社会への突入になります。地域コミュニティ、ご近所さん、兄弟、叔父叔母などのコミュニケーションが必然となり、長い介護生活をどう過ごしていくか、は最初のこのコミュニケーションにもかかっています。

まずは兄弟、姉妹で話し合いをまめにとることが大事なスタートになります。

できるだけ気持ちよく、ご機嫌に過ごすためにも、最初は「忍耐」、そして「慣れる」ことが大事かもです。