ぼたむす日記

アラフィフおひとり様の仕事、介護、読書のこと

【ご機嫌認知症お母さんNo.83】母の冒険:銀行への旅路

おはようございます!

春らしい陽気の毎日でウキウキしますね。

 

最近の母のお楽しみは「コンセントを抜く」こと。「火事になるから」とテレビと固定電話のタコ足配線が気になるようで、電話が通じ無くなります。おそらく、テレビ番組で啓発していたのを見たのでしょうか。

 

一人暮らしの母との連絡は「固定電話」と「スマホ」だけになります。なので、週に2回来てくださるヘルパーさんに、「コンセントのチェック」をお願いしました。1か月ぐらいたちますが、1回のみ外れていました。

 

ところが今週、固定電話からぼたむすの携帯に着信があり、気づかずに数分してから折り返すと、「おかけになった電話番号は、現在ネットワークが繋がらない環境、もしくは電源が入っていないため、おつなぎできません」とのアナウンスが。

 

急いで母のスマホに電話をしても、出てくれません。こんな時の為に、兄が母のスマホに入れてくれた「探す」で、母の位置を確認してみると、駅に向かって移動しているではありませんか!?

探す

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時刻は午前11時。その日は午後からの半日デー以外、予定はないはず。今までの経験から「銀行」に向かっているなぁ、と思いました。

 

有難いことに、母はお財布やカギが入ったバックは忘れても、スマホだけは出かけるときに持っていくようになりました。スマホ歴6年程ですが、一度も失くしたことがありません。お財布やカギはいつも失くしては探す、の繰り返しなので、母の七不思議のひとつにカウントしています(笑)

 

「探す」で母の位置情報を確認し続けると、やっぱ銀行に5分ほど滞在した後、いつもとは違う道で家の方に向かって移動し始めました。

 

やばい!徘徊!?家分からなくなったかな!?と不安が募ってきたので、一度「探す」をやめにして、落ち着こうと、熱々の紅茶を入れて一口飲んで、数分後に見ると、いつもの家への道に戻っていました。

 

認知症だから全部できなくなっているわけではないんですよね。症状は千差万別。母の場合、帰省本能はまだ大丈夫のようなので、過剰に心配はしないことにしています。

 

母が家に戻った頃にスマホに電話をすると、ようやく母が出てくれました。

 

ぼたむす「元気?どこかに行ってきたの?」

母「あ、ぼたむすちゃん、今ね・・・汗だくで、暑いわね~。ん?お母さん何してたんだっけ?」

ぼたむす「・・・どこか出かけて来たの?」

母「えーっと、えっと・・・。ううん、別に・・・。あ、今外から帰ってきたのよ!急いでたから汗だくよ」

ぼたむす「どこに行ってきたの?」

母「えーっと、えっと・・・。どこだっけ?慌ててて忘れちゃったわ。あははは」

ぼたむす「銀行に行ってきたの?」

母「えー!?銀行!?なんだけっけ・・・、あ、そうそう銀行に行ったような気もする。定期が満期になりましたって書いてあるわ。通帳、ハンコとか書いてあるわね」

 

おそらく、銀行から来た「定期預金の満期のお知らせ」の手紙を見て、慌てて銀行に行ったのだ思います。銀行員に「通帳、ハンコを持ってきてください」とメモを貰ったのかと。

 

母の通帳やハンコはぼたむすと兄が管理しています。銀行からのお知らせが来るたびに、母はパニックになり、身一つで出かけていきます。

 

今回一番ショックだったのは、母が銀行で手続きをするために、通帳やハンコが必要だ、ということを忘れてしまったことです。

 

以前までは、銀行に行き「通帳が無いんです」と再発行のお願いをすることはありましたが、今回は通帳の必要性を忘れてしまったのです。

 

あんなに上手に家計管理をしていた母が・・・。まぁ、仕方ないです。こうして誰もが老いていくのだから、不可抗力に対して嘆いても仕方ない。ケセラセラ~。

 

母がスマホを持って出かけてくれたこと、そして無事に帰宅できたことを喜ぶべきだと思うようにしています。

 

今日は兄が実家に戻ってくれています。「コンセント抜けてたよ」と連絡がありました(笑)