ぼたむす日記

アラフィフおひとり様のつぶやきです

【ご機嫌認知症お母さんNo.59】フーテンの寅次郎、現れる①

こんばんは!

朝晩ほんの少し、本当に少しだけ、涼しさを感じるようになりましたね~。

 

先週、母が半日デーの日、午後1時ぐらいにお迎えの車がやってきます。同じくらいの時間に母から電話がありました。焦って出ると、「あ、ぼたむすちゃん、元気?」と。

 

ぼたむす「うん、元気だよ~。どうしたの?」と、母は朝メールをしたことを忘れて、挨拶の電話かなぁ、と思っていると、「ちょっと待ってね」と言って、電話を誰かに代えました。

 

「んん??」と思っていると、「おぉ、ぼたむす、元気か?」と、聞き覚えのある能天気な声が・・・

 

そう、ヤツがまたやってきたのだ!!!ひゃー―――!!!!

 

ヤツこと「フーテンの寅」、母の弟であります。このフーテンの寅、70を超えているのですが、10代の時からず~っと、海外を放浪する、昭和のフーテンの寅次郎なのです!!!

 

まだ私が幼かった頃、しょっちゅうフーテンの寅から国際電話がかかってきて、母はいつも急いで銀行に送金に駆け込んでいました。父は優しい人だったので、「お金送ってあげなさい」と、気前がよかったんですよね、お金に余裕があったわけではないのに。

 

フウテンの寅は国際電話で「あ、ぼたむすか?お母さんにすぐに変わって!お金が無いから1分しか話せない!」と、「元気か?」もなく、金の無心・・・。今でいう「振込詐欺」ではないか、と思うくらいのやり方です。

 

40年前ぐらいでしょうか、たまに日本にフラフラ帰ってくると、我が家に来て、イタリアで習ったスパゲッティーを作ってやる!と言って、ごわごわのスパゲッティーを食べさせられたことがあります。

 

今になって思うと、あれは「ペペロンチーノ」だったんだなぁ、と分かりますが、当時は中華鍋で、オリーブオイルなんてありませんから、サラダ油で、茹で過ぎて膨張したスパゲッティーを炒めて、少量の焦げたニンニクと塩で味付け。今でもペペロンチーノは難しいお料理なのに、40年も前に作られても、美味しいはずがありません(笑)

 

ヨーロッパやアジアから絵葉書もたま~に届きました。送金の領収書のようなものでしょうね。本当に絵にかいたような、フーテンぶりです。

 

おじさんの話をすると尽きることがないのですが、このおじさん、70歳にもなって現役のフーテンぶりで、母の兄弟(兄が二人)にも迷惑ばかりかけて、あきれられています。

 

姉である母には会いやすいのでしょうね、いつも突然やってきます。毎年日本に帰ってくるみたいですが、ちょこっと母に会いに来て、お金の無心をするのです。

 

先週も突然やって来て、今年はこれで2回目です。1月に来たので、その際に電話で母の認知症のことを言いました。突然来ないで欲しい、生活のリズムを乱さないで欲しい、とお願いもしました。

 

なのに、なのに、また突然やってきて、母のお財布には数千円しか入っていないことが分かると(おそらく)、母に私に電話をするようにしむけたのです。

 

半日デーのお迎えが来る時間だったので、おじさんに「お迎えが来るから、一緒に家を出て」と頼みました。するとおじさんは「先週北海道に行って来て、来週アジアにまた行くんだけど、会えないかな?」と。

 

ぼたむす「おじさん、そんなことよりお母さんの半日デーの日だから、必ず行かせて!」

フーテンの寅「ぼたむすに会いたいんだよ。電話しても公衆電話からだとかからないからさー。会えないかな?」

 

おじさんからの電話はずーっと無視していました。これには色々な訳があり、後々お話致しますが、ここ数年は本当にあきれてしまい、無視することにしたのです。今回もあまりにもしつこいので、

 

ぼたむす「私忙しいから、兄に電話して!」

おじさん「お兄ちゃんの電話番号しらないよー」(絶対知ってる)

ぼたむす「ペンある?今言うから、メモって、電話して」

おじさん「・・・・」

 

キンコ~ン♪と家のチャイムの音が受話器越しに聞こえました。

ぼたむす「お迎え来たから、一緒に家出て!分かった?」

おじさん「わかった、わかったよ」

 

と言って電話を切りました。母は何よりも半日デーを楽しみにしていて、この1年皆勤賞で通っているのです。楽しい時間と生活のリズムを崩したくない、という思いで、おじさんに対しては怒りしか湧いてきませんでした。

 

そして、兄に報告のメールを書いていると、携帯に電話が!

半日デーの事務所から・・・。なに?なに?

 

つづきます。