こんばんは。
夏本番も、もうすぐという暑さですね。
先日ネットニュースでジブリの新作映画「君たちはどう生きるか」のタイトルが流れてきました。
そういえば同じタイトルの本があったなぁ、と思いググってみました。
2017年に漫画化され、表紙の眼鏡の男の子がとても印象的だったのを覚えていますが、読んでは無かったので、せっかくなら小説の方を読もうと思い、本屋さんへ向かいました。
1937年に書かれた本ですが、驚くほど古さを感じさず、時代を超えて人の心に刺さるいい本だと思いました。
「どう人間として生きるべきか」という普遍的な問いかけ。物語は分かりやすいのですが、その裏に秘められた「人間らしく生きるとはなんぞや?」を自分なりに読み解く、理解するには、何回か繰り返し読んでみないと分からない、難しいテーマでもあります。
私が特に印象に残ったのは、「消費するだけの人?生産する人?」との問いかけです。
君自身は何をつくり出しているだろう。世の中からいろいろなものを受取ってはいるが、逆に世の中に何を与えているかしら。改めて考えるまでもなく、君は使う一方で、まだなんにも作り出してはいない。
私自身に突き付けられた言葉のようです。この世にあるものを消費するだけで、何か世の中のためになる、誰かのためになる生産的なことができているだろうか、と。
主人公のコペル君は14歳の中学生ですが、アラフィフのぼたむすは、いくつになっても胸が痛い。
忙しい毎日を過ごしていると、ちっぽけなことにイライラしたり、意地悪な気持ちになりがちですよね。こんな忙しい時代だからこそ、読む価値のある本だと思います。