近くのブックオフに行って、お勧め本を見ていると、「限りある時間の使い方 オリバー・バークマン」が目に入り、手に取ってみました。
イントロダクションを読み進めると衝撃の数字が!?
皆さんは人生80年を週にすると何週間あると思いますか?
そう、人生はたった4000週間なのです。
私自身は「短い!」と感じました。作者曰く、人の人生はバカみたいに短い、と言っています。
すでにアラフィフの私には1500週間しか残っていません。ひゃ~。
この本で興味深いのは、タイムマネジメントを否定していることです。作者は生産性オタクで、時間を15分ごとに区切り、生産性だけを上げることに集中してきたけれど、仕事ややることがだんだん増えていき、心が安定するどころか、イライラが募るばかりだったそう。
追い求めていた自由で穏やかな将来なんて、いつまでたっても実現しない。効率を上げれば上げるほど、結局益々忙しくなる。ワークライフバランスを実現した人なんて、人類の歴史の中で誰一人居ないのだ。
なら、どうすれば時間を有効活用できるのか!?ですよね。
1つは、全部はできない、とあきらめること、だそう。例えばやりたいことリストを上げてみて、25個あったとする。そうしたらトップ5だけに時間を使い、残りの20個は捨てるのだ。優先順位の中くらいのものは、人生の中でさほど重要でなく、それでいて重要なことから目を逸らすくらいに魅力的だから。
そこそこ面白い仕事のチャンスや、まあまあ楽しい友人関係みたいな「中くらいの優先順位」が、限られた人生の時間を一番食いつぶしている可能性が大きいのだ。
では、1度きりしかない時間を、本当に有意義に過ごすということは、どんなことなのか?が、後半部分に書かれています。
遠い未来に得られるかもしれない充実感ではなく、今をどう生きるか、という視点をもって、ちっぽけな存在の自分を受け入れる。それこそが、1度きりの人生を有意義に過ごす第一歩となる。
何度か読み返してみたい、分かりやすい現代版哲学書。忙し過ぎる皆さんに、お勧めの本です。