フックオフに行った際に、題名に惹かれ、且つ220円だったので即決購入しました。
ITの発展により、私たちの「買い物」の仕方が劇的に変わってきている。今やスーパーや百貨店、店舗に行かなくても、スマホで買い物ができてしまい、買い物における様々なプロセスがなくなってきている、と言っています。
既にそのプロセスの内「店に行くこと」「現金を用意すること」「商品の現物をみること」は無くなっていますね。2025年くらいには「商品を自分で選ぶこと」もなくなってしまいうのではないか、と予測しています。
この本が出版されたのが2018年ですが、コロナ禍でそのスピードは速まり、2025年を待たずして、「商品は自分で選ぶ」と言う形から「AIが勝手に探してくる」「SNSのインフルエンサーやフォローしている人が紹介する」ものだけを購入する時代が来そうです。
「買い物」をしなくなる、のではなく「買い物」に掛ける時間が無なくなる、と言う題の方が適切かもしれません。
プロセスが無くなることで、私たち消費者は自由時間が増えているのだろうか?皮肉なことに、便利になればなるほど、私たちは忙しくなっています。スマホの普及で朝から晩まで、SNSやメール、ニュース等、あふれるばかりの情報に繋がっていているからです。
最近話題になった言葉「タイパ」ご存じですか。私が初めて聞いたのは昨年だったと思います。今や「コストパフォーマンス」よりも「タイムパフォーマンス」が優先される時代になり、お金よりも時間が大事という意味。
しかし、タイパを重視し、無駄な時間を減らしたい、自由な時間を増やしたい、と思うほど、そこで得た時間は、スマホに吸収されていってしまう。なんと皮肉な!
企業はスーパーでの「棚の奪い合い」から消費者の「時間の奪い合い」へ。便利さやタイパを追及し続ける代償として、私たちの行動、購買履歴は把握され、絶妙なタイミングで広告や便利な情報の波に飲み込まれていく。
いい面、悪い面を含めて、こうした時代の流れがあることを認識し、自分はどう行動していくかを、考える必要があるんだなぁ、とあらためて思わせる本でした。
タイパって言っている人、結構周りでいますよね。こういう人にこそ、お勧めの本かもです。