母が初めて徘徊したとき、正直ショックが大きすぎました。
その日から1週間ほど、私は1時間おきにスマホで位置確認をし、夜中もドキドキしながらチェックしてしまう…。そんな風に、変な不安に取りつかれてしまいました。
「このままじゃ、自分の体調を崩すか、狂ってしまうかもしれない」
そう思い、すがるように以前ケアマネさんに紹介された本を図書館で借りました。
認知症の人が「さっきも言ったでしょ」と言われて怒る理由(木之下徹 著)
この中には認知症にならないように、脳トレや運動など予防をしたり、どうすれば治るのか、とすがる患者さんや患者家族のことが書かれていました。今のぼたむすと一緒。
でも著者の木之下先生はこう言います。
認知症は、サプリや脳トレなどで予防できるものではない。
認知症の人に脳トレをさせても、お互いに辛いだけ。
あがくよりも、受け入れて、穏やかに過ごすことに意識を向けましょう。
ああ、そうか…。もう「良くなること」を期待してはいけないんだ。
辛いけれど、現実を受け入れるしかないんだ。
そう腑に落ちた瞬間から、私は母に怒らなくなりました。
母がお財布を隠したり、テレビのリモコンをどこかに置いたりしていることに、怒りではなく、悲しく思うようになってしまった。
怒れば私も辛いし、母はもっと辛い。怒っても何もいいことがない。
「違うでしょ!なんでこんなことするの!」
という口癖が、
「いいよ、いいよ、大丈夫だよ」
に変わりました。
でも、ただ悲しむだけじゃなく、ここからは「笑って受け流す」ステージに進みたい。
「あははは~、またやってる!」と笑い飛ばせるようになりたい。
目指すのは、今を少しでも楽しく過ごすこと。
この本が、それを気づかせてくれました。
介護で疲れている方には、本当におすすめの一冊です。
