ぼたむす日記

アラフィフおひとり様の仕事、介護、読書のこと

【読んだ本の紹介No.35】小説8050 林真理子

先日ブックオフに行った際に、入り口に置いてある「一押しコーナー」にあった「小説8050」を購入し、読んでみました。

 

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林真理子さんの作品を読むのは初めてでしたが、もったいぶった感じがなく、サクサク場面が展開していくのがとても軽快だったので、日曜の午前中から読み始め、ランチも忘れて一気に読んでしまいました。

 

「8050問題」皆さんは聞いたことありますか?80代の親が、引きこもりの50代になる子供の生活を支え、経済的にの精神的にも行き詰ってしまう状態のこと。

 

内閣府の調査によると、40歳以上のひきこもりの推計は61.3万人。15~39歳は54万人。一方で、中高年のひきこもりの潜在数は100~200万人、とも言われています。

 

2019年に元エリート官僚がひきこもりの長男を殺害した事件がありました。似たような状況を想定して、この小説は書かれているようです。

 

あらすじは・・・

歯医者の2代目の父親と元美人秘書の妻、エリート大学を卒業して結婚をひかえる長女と、中学から7年間ひきこもっている20歳の長男。長女が「弟のせいで結婚ができない」と言い出し、父親は重い腰を上げて、やっと長男と向き合う決意をするが・・・・

 

ネタバレになるので、これ以上は書きません(汗)ご興味のある方は、ぜひ読んでみてくださいね♪

 

私は、感情移入をし過ぎてしまうので、あまり過激な!?小説や映画は見ないように日頃しています。小説を読むのも久しぶりで、切実な家族の問題に、胸が苦しくなり、かなりどんよりしてしまいました。

 

一方で、元官僚の事件とは違い、「希望」を感じさせてくれる物語だったことが救いです。小説としてはとても読みごたえがあったので、林真理子氏の別の作品も読んでみたいな、と思いました。